恐怖の「あおり運転」描いた50年前の洋画 ドラレコなき時代、日常で出くわす「理不尽な悲劇」とは
日本国内で急速に普及したドライブレコーダー。あおり運転の対抗策としても評価されているが、これがなかった時代の「路上での理不尽」とはどのようなものだったのか。その一端を垣間見ることのできる米映画がある。
誰もが遭遇しうる日常の恐怖
実際の映画では不気味な暴走行為を繰り広げることから、エンブレムを外してメーカーを隠していたものの、見る人が見ればピータービルトであることは一目瞭然だった。
このメーカーは、1930年代の終わりにT.A.ピーターマンという実業家によってカリフォルニア州で創業した西海岸を本拠地とするトラックメーカーであり、映画の舞台となったロサンゼルス郊外のハイウェイでは普通に見ることができた車種でもあった。
そうした意味でも、この作品にはまさしく誰しもが遭遇する危険性がある日常の恐怖が込められていたというわけである。
日本でもドラレコ映画が登場する?
現代、ドライブレコーダーが装備されたクルマを使って、こうした路上でのトラブルを描いた映像作品は筆者が知る限りまだ存在していない。
しかし、問題の迷惑行動は依然として頻発しており、おそらく遠からぬうちにドラマや映画の題材として登場してくるのではないかと予想している。
その際、どの様な演出になるのか? おそらくは『激突!』とは変わったものとなろう。そしてそこから新たな巨匠が誕生するきっかけにならないとも限らない。