タクシー運転手たちを悩ます「トイレ問題」 いつどこで用を足すのか? 冷や汗ものの体験談

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タクシー業界の内情を知る現役ドライバーが、業界の課題や展望を赤裸々に語る。今回は、長時間勤務の中でのトイレ対処法と、日々の体調管理について。

乗客によく尋ねられる「トイレ問題」

街中を行くタクシーのイメージ(画像:写真AC)
街中を行くタクシーのイメージ(画像:写真AC)

 東京都内では約4万7000台のタクシーが、都心から下町、住宅街まで、まさに迷路のような道を日夜走り回っている。ここでは現役タクシー運転手の筆者が見てきた現場でのエピソードを紹介しつつ、タクシー業界が抱える課題を取り上げてみたい。

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 乗客からしばしば「1日じゅう走りっぱなしで、トイレはどうしてます?」と聞かれることがある。タクシーという狭いハコの中に乗ったままの仕事、一体どうやって生理現象の問題をクリアーしているか興味があるらしい。

 たしかにトイレに行きたいと思っても、客を送り届けている途中だったり周囲に施設が何もない場所だったたりというときは、冷や汗をかき全身寒気まで走り……という経験は運転手なら一度や二度はあるはずだ。

 筆者も新人の頃は、「回送」を出すのも忘れて夢中で公衆トイレを探し回り、よりによって運悪く手を上げるお客さんを無視するドジを踏み、乗車拒否で訴えられたこともあった。今では笑い話の一つとはいえ、健康管理に関する問題は真剣に考えておく必要がある。

タクシー運転手の“寿命”はトイレ次第?

 タクシー会社は基本的に24時間営業をしている。そのため、どの時間でも運転手が不足しないように各社が細かいスケジュールを組んで工夫をしている。

 運転手の勤務は月に12~13回。1日の労働時間はだいたい15~17時間ほどだ。

 つまり1日に2日分の仕事をするわけだが、これを業界では昔から隔勤(隔日勤務)と呼ぶ。ほかに日勤と夜勤がある。日勤専門は女性運転手が比較的多い。

 労働基準法で、勤務時間の上限は1週間に40時間までとなっており、これを超えると残業になるのはどの職業でも同じ。拘束時間の中で各自が休憩を取るが、休憩の取り方次第で長くタクシーを続けられるか否かが決まってくる。