ホンダはなぜ「デートカー」を現代に蘇らせたのか? 20年ぶり復活プレリュードを再考する
20年の時を経て、衝撃的な復活を遂げた「デートカー」プレリュード。ホンダはなぜ、バブルの象徴を現代に蘇らせたのか? 実用車のイメージを覆し、電動化時代でも「操る喜び」を貫くという、ホンダがこの一台のクーペに込めた野心的な思惑を読み解く。
プレリュード復活が示す未来戦略

「実用的なメーカー」という均質化したブランドイメージは、長期的には脆弱性となり得る。市場のトレンドが変化したときや、EVのように高価格帯の新技術を投入する場面では、「実用性」だけでは顧客を惹きつけられないからだ。プレリュードの復活は、この課題に対するホンダの答えといえる。
ホンダの現行ラインアップには、日常的な実用車と本格的なスポーツカーの間をつなぐ存在が欠けている。かつてプレリュードが担っていた「スタイリッシュなスペシャリティカー」というポジションだ。新型プレリュードは、20年以上の空白を埋める存在として再び登場したのである。
新型プレリュードに課された使命は、販売台数を積み上げることではない。むしろ、ホンダというブランドの未来を象徴的に示すことにある。