ホンダはなぜ「デートカー」を現代に蘇らせたのか? 20年ぶり復活プレリュードを再考する

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20年の時を経て、衝撃的な復活を遂げた「デートカー」プレリュード。ホンダはなぜ、バブルの象徴を現代に蘇らせたのか? 実用車のイメージを覆し、電動化時代でも「操る喜び」を貫くという、ホンダがこの一台のクーペに込めた野心的な思惑を読み解く。

伝説の「デートカー」復活

HONDA PRELUDE Concept(画像:本田技研工業)
HONDA PRELUDE Concept(画像:本田技研工業)

 2023年10月、ジャパンモビリティショーの会場は一台のクルマで熱気に包まれた。ホンダのプレスカンファレンス終盤。三部敏宏社長がサプライズで発表したのは「PRELUDE Concept(プレリュード コンセプト)」だった。

 2001(平成13)年に5代目の生産を終えて以来、20年以上の眠りについていた伝説的ネームプレート。その突然の復活は、会場のジャーナリストだけでなく、世界中の自動車ファンをも驚かせた。

 かつてプレリュードは「デートカー」の代名詞であり、バブル文化の象徴だった。なぜホンダは今、この名を再び蘇らせたのか。

 本稿では、プレリュードがデートカーとして時代を席巻した背景、その後のホンダの戦略、そして現代に蘇った新型コンセプトの意味を読み解く。そこに込められたホンダの深い狙いを明らかにする。

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