テスラ売上12%減の衝撃、100万台「モデルY」でも利益が伸びない根本理由
テスラは2025年第二四半期に売上12%減、EV販売38万台に落ち込み、クレジット収益も半減。廉価版EVとロボタクシーの新戦略で収益構造の再構築に挑む。
モデルY低価格化で巻き返し

足元の決算状況でテスラの苦境は鮮明になっている。これに対してテスラは、ふたつの方策で巻き返しを図る。そのひとつが廉価版EVの投入だ。
テスラは付加価値の高いEVで知られ、モデルSやモデルXは高価格ながら人気がある。だが、販売台数ベースでは低価格EVのモデル3やモデルYが圧倒的だ。特にモデルYは2024年に100万台以上を売り上げ、世界一となっている。
それだけ売れても、テスラの売上には限界がある。他社の低価格モデルに太刀打ちできていないからだ。モデルYの価格は6万ドル弱で、低価格車とはいい難い水準にある。
この課題に対応するため、テスラはモデルYの廉価版投入を発表した。時期は未定だが、2025~2026年には登場する見込みである。以前から廉価EVの開発は噂されていたが、現行で最も安価なモデル3でさえ4万~5万ドルと、価格競争力のある車はほとんどなかった。
廉価版モデルYは4万ドル(約590万円)を切る可能性がある。実際に登場すれば、価格面で魅力的な車となるだろう。