なぜ日立は「車両メーカー」から脱皮するのか? 信号・制御で世界トップシェアの裏に、年平均成長率9.3%「7兆円市場」への大転換

キーワード :
,
日立製作所が自動運転システムで存在感を高めている。完全無人運転(GoA4)を導入する欧州の都市鉄道に対応し、制御や保守を含めたシステム全体の統合を推進。2024年のギリシャ案件は、同社が車両メーカーから都市インフラの中枢へと進化した象徴といえる。

ギリシャ案件が示す技術転機

ギリシャアテネメトロ(画像:日立製作所)
ギリシャアテネメトロ(画像:日立製作所)

 鉄道車両でグローバル展開を進めてきた日立製作所が、いま大きく進化しているのが「自動運転システム」だ。パリ、バルセロナ、コペンハーゲンなど、欧州を中心に完全無人運転(GoA4)を採用する都市鉄道が広がりつつある。

・制御
・指令
・保守

を含む鉄道の中枢機能を一体で提供する動きが加速するなか、2024年のギリシャ案件は象徴的な転機となった。日立が単なる車両メーカーから、都市インフラの神経系を担う存在へと脱皮しつつあることを示している。

全てのコメントを見る