北陸新幹線延伸を阻む「JR7社体制」という制度疲労──米原か、小浜か、湖西か? 利便性・費用・スピードを巡る三つ巴の迷走

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北陸新幹線の延伸ルートを巡り、「小浜」か「米原」かで議論が再燃している。年間1200万人超の移動需要と、JR西・東海あわせて168億円の減収試算。今なお未着工の敦賀~新大阪間を巡って、採算と利便の両立、そしてJR体制の限界が改めて問われている。

東海道新幹線の運行本数分析

米原駅で接続するJR東海とJR西日本の列車。北陸新幹線米原ルートの利点は名古屋方面との距離が近いことがある(画像:大塚良治)
米原駅で接続するJR東海とJR西日本の列車。北陸新幹線米原ルートの利点は名古屋方面との距離が近いことがある(画像:大塚良治)

 乗換が必要なら、敦賀駅でも大差はない。米原ルートを実現するには、JR東海が運営する東海道新幹線との直通運転が事実上必須だ。

 現状、東海道新幹線の米原駅~新大阪駅間の平日列車本数は、時間帯によって異なるが、おおむね片道10本程度である。例えば、平日11時台に京都駅に到着する東海道新幹線下り列車は13本だ。

 同様に、米原駅~名古屋駅間の平日列車本数もおおむね10本である。平日8時台に名古屋駅に到着する新幹線上り列車は12本である。

 これらを踏まえると、いずれの区間もピーク時間帯を除けば、北陸新幹線の直通列車を運行する余裕はあると考えられる。

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