常磐自動車道が全線開通するまで「34年」もかかった根本理由

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首都圏と東北地方を結ぶ常磐自動車道は、全線開通から10年で経済波及効果3兆円超を記録。物流拠点の急増や観光客数の変動など、沿線地域に多様な影響を及ぼしつつも、震災復興や利用実態の課題も浮き彫りとなった。今後は単なる通過路線にとどまらず、地域活性化の基盤としての役割拡大が求められている。

常磐道開通が生んだ2880億円効果

茨城県の中核都市、水戸の街並み(画像:写真AC)
茨城県の中核都市、水戸の街並み(画像:写真AC)

 常磐道の開通は、特に茨城県、福島県、宮城県の沿道3県に大きな影響を与えた。経済波及効果の額をみると、茨城県が約1504億円、福島県が約357億円、宮城県が約576億円となっている。全体の年間経済波及効果は約2880億円であり、沿道3県が約85%を占めている計算だ。

 もっとも大きな効果は

・物流業
・観光業

の促進である。常磐道沿いでは物流拠点の建物を頻繁に目にする。これまで物流拠点がなかった茨城県北茨城市や福島県相馬地区に新たな拠点が誕生し、地域経済の発展に寄与している。

 また、東日本大震災と原子力災害からの産業回復策として、2017年に「福島イノベーション・コースト構想」が国家プロジェクトとして始動した。常磐道の開通と避難解除により、事業所数は最大で35倍、従業員数は最大で17倍に増加した。

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