「SOS」点滅しても気づかない? なぜタクシーの「緊急サイン」は機能しないのか──西鉄バスジャック事件から25年、今も残る“周知の壁”

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2000年の西鉄バスジャック事件を契機に導入された緊急サイン。しかし認知度は低く、通報の遅れが命取りになる事例も。青色防犯灯やSOS表示が点灯しても“誰も気づかない”現実がある。緊急時に機能するには、制度より「見て通報する市民の行動力」が問われている。

乗客危機に対応する多様な装備

行灯の防犯上の役目(画像:坂本自動車)
行灯の防犯上の役目(画像:坂本自動車)

 緊急サインはタクシーやバスだけでなく、運輸会社のトラックにも装備されている。

 サインの必要性は、ドライバーが直接助けを求めにくい状況にあることだ。通常のトラブルなら無線や携帯電話で連絡できるが、タクシーやバスでは乗客とのトラブルのほか、ハイジャックや強盗など重大リスクが存在する。犯人を刺激せずに緊急事態を知らせる手段が求められている。そのため、タクシーやバスには以下のような緊急サインが備わっている。

●タクシー
・表示灯に「SOS」の表示
・屋根上の行灯が赤く点滅

●バス
・行先表示板に「SOS」「110番」「通報」などを表示
・青色の防犯灯が点滅

トラックの緊急サインは、ドライバーが箱型トラックの荷台に閉じ込められた場合に使われる。冷凍車など温度管理が必要な車両では、温度変化が命に関わるため迅速な対応が不可欠だ。強盗などの犯罪とは異なり、トラックの緊急サインはクラクションやブザー音で周囲に知らせる仕組みだ。無人のトラックから音が鳴り続けている場合は緊急事態を示している。

 これらの緊急サインを見かけたら、直ちに警察へ通報するなど迅速な対応が求められる。

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