工事してないのに規制? 高速道路の「謎区間」を徹底解明! 73%が追突事故の背景、ドライバーが知らない安全確保を考える
高速道路の老朽化が進む中、約3割の路線が築40年以上に達し、20年後には76%に拡大する見通しだ。工事や車線規制は安全確保に不可欠だが、一見工事が行われていない区間も規制されている。
工事をしていない区間

運転時の安全性と快適性を保つうえで、道路工事は欠かせない。国土交通省によると、NEXCO3社が管理する高速道路約9600kmのうち、約3割が築40年以上だ。20年後にはその割合が76%に達すると報告されている。
2014(平成26)年から省令点検による点検強化が始まったが、2014年から2019年の損傷発見数の平均は約19万件である。2014年以前と比べると、約2.3倍に増加している。
こうした背景から、高速道路各所でリニューアルプロジェクトが進められている。利用中に車線規制が行われている区間に遭遇することも珍しくない。
しかし一部の工事現場では、カラーコーンが並んでいるだけで、実際には工事が進んでいない区間も見られる。
高速道路の安全性と快適性を維持するための工事は不可欠だ。車線規制や渋滞もやむを得ない。しかし、その中に工事が全く行われていないように見える「工事規制」の区間が存在するのはなぜなのか。