船橋が「住み続けたい街」になれない根本理由! 混雑率148%、医師は全国平均の6割 再開発の陰で進む“生活インフラ空洞化”の実相とは

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住みたい街ランク上昇も「隠れた弱点」とは、慢性的な交通渋滞、都心通勤ラッシュ、医師不足…人口増に都市機能最適化が追いつかず、持続可能な成長への構造的課題が浮き彫りに。住宅価格の割安感だけでは限界か。

自然と都市の複合資産

 とはいえ、船橋市の真の強みは、単なる「通勤の拠点」にとどまらない点にある。都心へのアクセスがよいだけではない。生活そのものの充実度が高い。とくに注目すべきなのが、ベイエリアに広がる圧倒的な商業・レジャー機能の集積である。その中心が「ららぽーとTOKYO-BAY」と「IKEA Tokyo-Bay」だ。

 ららぽーとTOKYO-BAYは、全国でも最大級の規模を誇るショッピングモールである。ファッション、雑貨、飲食、シネマコンプレックス、子ども向けの体験施設までが一体となっている。まさに都市型生活インフラの縮図といえる存在だ。IKEA Tokyo-Bayは、日本1号店となる北欧発のインテリアブランドである。船橋では、家具店にとどまらず、買い物と体験を組み合わせた施設として定着している。

 実際に訪れてみると、家具を見て回り、雑貨を選び、フードコーナーでスウェーデン風の軽食を楽しむといった過ごし方が自然と生まれている。週末には、多くの家族がレジャー感覚で訪れる定番スポットとなっている。

 商業集積だけではない。「ふなばしアンデルセン公園」や「三番瀬海浜公園」といった、自然とふれあえるレジャー施設の存在も見逃せない。

こうした施設が日常の延長線上にあることは、子育て世代や自然志向の世帯にとって大きな魅力となる。「住む場所としての船橋」のブランド価値を確実に底上げしている。

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