船橋が「住み続けたい街」になれない根本理由! 混雑率148%、医師は全国平均の6割 再開発の陰で進む“生活インフラ空洞化”の実相とは

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住みたい街ランク上昇も「隠れた弱点」とは、慢性的な交通渋滞、都心通勤ラッシュ、医師不足…人口増に都市機能最適化が追いつかず、持続可能な成長への構造的課題が浮き彫りに。住宅価格の割安感だけでは限界か。

9路線が支える首都圏接続

南船橋駅の位置(画像:OpenStreetMap)
南船橋駅の位置(画像:OpenStreetMap)

 見逃せないのがJR南船橋駅周辺の変化である。

 かつてこの駅には屋内スキー場「ザウス」や「IKEA Tokyo-Bay(旧・IKEA船橋)」があったが、駅前には団地と空き地が広がっていた。買い物客が駅に降り立つと、目の前には荒れた空き地と年季の入った団地が並ぶ光景が広がっていた。

 だがその景色も過去のものとなった。2023年11月、駅直結の「三井ショッピングパーク ららテラス TOKYO-BAY」が開業。街の雰囲気は一変し、マンション建設も進んでいる。景観そのものが大きく変わりつつある。こうした再開発の背景には、

「交通インフラの充実」

がある。船橋市内には9路線・35駅もの鉄道網が張り巡らされている。例えばJR総武線快速を使えば、船橋駅から東京駅まで約25分。東京メトロ東西線を使えば、西船橋駅から大手町まで約24分で到着できる。都心への直結性は極めて高い。

 その結果、船橋市は千葉県に属しながらも、実質的には東京圏のベッドタウンとして強い役割を担っている。

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