「机上で決めた愚策」 地方を置き去りにした“日本版ライドシェア”迷走中! 東京偏重、稼働ゼロ…高齢者無視のアプリ、全国展開の意味はあったのか?

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二種免許を持たない一般ドライバーが有料で乗客を運ぶ「日本版ライドシェア」が導入されて1年が過ぎた。地方にも徐々に拡大しているが、利用状況は厳しい。

松山の会社は稼働台数ゼロに

4月からライドシェアに参入した玉野市の下電観光バス営業所(画像:高田泰)
4月からライドシェアに参入した玉野市の下電観光バス営業所(画像:高田泰)

 愛媛県松山市など松山交通圏では8社の導入が認められたが、2024年12月から運行を始めた松山市のタクシー会社は現在、稼働車両がゼロという。この会社は

「ドライバーが二種免許を取得し、タクシー乗務に回った。後任は募集していない」

という。

 松山交通圏の車両1台の1時間当たり利用回数は3月までで約0.1回。国交省四国運輸局は「日本版ライドシェアを広く浸透させたいと考えているが、状況は厳しい」と頭が痛そうな口ぶりだ。

 広島県北部の安芸太田町は町内に3社あるタクシー会社がドライバーの高齢化で夜間の運行が難しくなり、導入を申し出た。だが、タクシー3社が導入を拒んだため、2月から直線距離で約30km離れた広島市のつばめ交通に運行を任せている。だが、利用は1日に1回程度。安芸太田町企画DX課は「今のところ、頻繁な利用はない」と対応に苦慮している。

 瀬戸内国際芸術祭2025の開幕で連日、香川県の直島へ向かう訪日外国人観光客が殺到する岡山県玉野市の宇野港。港の近くにタクシー営業所を置く下電観光バスは、4月から岡山県第1号としてライドシェアに参入した。

 運行は金曜日の17~21時で、ドライバーは営業所長ひとりだけ。下電観光バスは「母国でライドシェアを利用している訪日客が大阪・関西万博から芸術祭へ流れてくるはず」としながらも、あくまで社員で運行する意向。コストを抑えて様子見する姿勢がうかがえた。

 許可を得ながら稼働していない事業者もある。四国のタクシー会社は

「地方で採算が取れる事業ではない。投資余力がある都会の大手しか対応できないのでないか。現場を見ずに役人が机上で考えたのだろう」

と不満をぶつける。

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