「正直者が馬鹿を見る」 物流改革まさかの「抜け道」発覚!「実運送体制管理簿」義務化はザル法? 真因は有識者会議か、それとも国交省の怠慢か

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過日、実運送体制管理簿作成の法制化に大きな抜け道があったことを、拙記事で伝えた。その結果、多くの反響を得た。反響から見えてきたのは、政府の物流政策立案能力への不信感だ。

抜け道放置、政策の信頼失墜」

物流トラック(画像:写真AC)
物流トラック(画像:写真AC)

 反響のなかには、法令遵守や物流革新政策の実行について疑問が生じる内容もあった。一方で、C、D、Hのように真面目に法令遵守をしようとする運送事業者が独り相撲を取らされ、

「正直者が馬鹿を見る」

状況に追い込まれるケースがあるのは、とても悲しい。実運送体制管理簿の作成義務は、物流革新政策の始まりに過ぎない。

・大手荷主への物流改善義務化
・中長期的な計画の策定
・CLO(Chief Logistics Officer)の選任義務化

など、物流革新に向けた新しい取り組みが2026年春から施行される。しかし、現時点で法律に抜け道が見つかり、政府の物流革新政策は出だしでつまずいた。実際、冒頭に挙げた記事に対してSNSでは、「政府は本気で物流革新を進めるつもりはなかった」という主旨の投稿も見られた。

 筆者が関係者に取材した限りでは、「あえて抜け道を設けた」という陰謀論は信ぴょう性が薄い。

「うっかり抜け道を見落としていた」

というのが真実のようだ。また、各地方の運輸支局が同じように抜け道を案内していることから、国土交通省が今春の法施行前にこの抜け道を把握し、局内で共有していたことがわかる。

 つまり、国土交通省は抜け道を知りながら法改正を行わず、塞ぐことを怠ったということだ。もしこれが事実であれば(おそらく間違いない)、実運送体制管理簿の抜け道は

「国土交通省の怠慢」

であり、実に嘆かわしい。

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