日本以上に乗客激減 リモートワーク先進都市「ロンドン」の地下鉄、経営をどう立て直しているのか?
イギリス・ロンドンは、2012年夏季五輪の経験からリモートワークが浸透した“先進国”。それゆえ、新型コロナ禍でも東京以上に乗客が減り、厳しい経営を迫られている。
財政的持続可能性のための施策
ロンドン交通局は、財務状況を改善すべく、最大で600人に上る人員削減、年金の減額、労働条件の変更などを検討した。労働組合の反発があり、2022年3月上旬に地下鉄全線に影響(運休や本数減少など)、その結果バスにも影響があるような大きなストライキが2回行われた。
乗客である筆者の知人は、通常なら30分の通勤時間が3時間以上かかって大変だったと話していた。
労働組合からは夏の間にも大規模なシャットダウンが示唆され、それにより英政府の運輸大臣がスト封じに地下鉄の無人運転の導入を決意したとの報道があった(2021年3月2日付、『デイリーメール・オンライン』)。
イースト・ロンドンには東京のゆりかもめのような無人運転の路線「ロンドン・ドックランズ・ライト・レイルウェイ」が35年前からある。
人件費削減になることは確かである。しかし、ボリス・ジョンソン首相がロンドン市長だった頃、10年以上にわたり地下鉄にも無人運転の導入を主張してきたものの、「危険で馬鹿げた考え」だと組合に跳ね返されてきた経緯がある。