東京発「夜行列車」復活はあり得るか? 鉄道ゆえの強み・需要を徹底分析! 注目の「3区間」を考える
夜行列車復活の可能性が高まっている。環境意識の高まりやホテル料金の高騰を背景に、夜行列車が再び注目を集めている。CO2削減を求める企業や観光客の需要を取り込み、東京~四国や北海道などのルートが候補に挙がる。移動と宿泊を両立するこの手段が新たなモビリティの可能性を広げるかもしれない。
候補2「東京~広島」

続いては、東京から広島方面の列車についてだ。
かつては285系電車を用いた臨時列車「サンライズゆめ」が運行されていたが、2009(平成21)年以降は廃止されてしまった。しかし、広島県への移動需要は廃止当時とは異なる状況にある。世界遺産である原爆ドームや宮島を抱える広島県は、廃止後に急増したインバウンドからの関心も強い。
一方、広島県は宿泊施設が不足しているという問題を抱えている。実際、「観光客に対して宿泊施設が少ない都道府県」を調査した結果、広島県は全国でもワースト6位にランクインしており、東京都や京都府、大阪府よりも悪い結果が出ている。これにより宿泊費が高騰しやすい状況だ。
広島は、マツダやマイクロンをはじめとする製造業の拠点も多く、ビジネス需要もあるが、東京・広島双方で宿泊料金の高騰といった影響を受けやすい。実際、2024年11月に運行開始した東京~広島間の夜行バス「グランドリームエクスプレス広島号」は、夜行移動による宿泊料金の節約をアピールしている。
また、出張経費においても福山市や広島市は飛行機利用がギリギリのラインになる企業が多いだろうし、重化学工業が盛んな立地であるため環境への影響を意識する企業も多いため、鉄道利用が推奨される可能性が高い。
これらの条件を考えると、285系の後継車が登場すれば、「サンライズゆめ」のような列車が再び運行されればよいと思う。もし実現するなら、山陽本線経由だけでなく、かつての「安芸」のように呉線経由で目指す列車も面白いかもしれない。呉市や竹原市など途中の都市発着の需要も見込めるだろう。