建設現場の大幅コストカットも! 日豪トップメーカーに見る「自動運転」の近未来図とは

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LiDAR技術に強みを持つ豪バラハと自動運転OSに強みを持つティアフォーが、自動運転車両向けに新たな知覚ソリューションの共同開発で協業。クラス最高峰のHDRカメラとLIDAR、そしてソフトウェアを組み合わせ、新たな知覚ソリューションを実現する。自動車だけでなく、建機やその他の領域への応用にも注目である。

2016年設立、日立建機も出資

 2016年にバラハ社を設立した、エンジニアのFederico Collarte氏とCibby Pulikkaseril氏(画像:Baraja)
2016年にバラハ社を設立した、エンジニアのFederico Collarte氏とCibby Pulikkaseril氏(画像:Baraja)

 バラハ社はオーストラリアに拠点を持ち、自動運転車のためのLiDAR開発を行うディープ・テクノロジー企業である。

 同社は2016年に設立され、通信業界で実績のあったフォトニクス技術を活用し「スペクトラムスキャン」を開発。同製品は、プリズムのような光学系のセンサーヘッドを用いることによって旧来LiDARが持っていた課題に対応する。

 具体的には、3次元方向から広範囲、高精細に対象物までの距離を測定でき、機構上可動部が少ないため、耐久性が高い点が特長となっている。

 同社は世界最大規模のベンチャーキャピタルであるセコイア(米国)、豪州の大手ベンチャーキャピタルであるブラックバード・ベンチャーズ、そして日立建機などから出資を受けている。

 日立建機は出資するだけでなく、バラハ社と密に連携し、鉱山現場仕様のLiDAR 製品の開発の加速と、現地サポートの強化を実現することに取り組んでいる。

 バラハ社は他にも、エレクトロニクス・情報通信分野のトータルサービス/ソリューション・プロバイダーであり近年自動運転領域に注力をしているマクニカ(横浜市)とも、2019年に協業を発表している。

 なお、マクニカはソフトバンク子会社の「BOLDLY(ボードリー)」と協力し、国内で自動運転シャトルバスの運行などを行っている。

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