新幹線、なぜ「1日乗り放題券」がないのか? 今後はあり得る? 高速性と収益性のジレンマを解き明かす
新幹線は日本の高速鉄道として、国内外で高い評価を受けているが、1日乗り放題券は未導入。その背景には、高コストを支える運行体制や、ビジネス利用が多い現実がある。しかし、将来的には人口減少や閑散期の需要を考慮し、新たな割引モデルが登場する可能性もある。
閑散期活用の価格戦略と実験

今後、人口は徐々に減少し、2050年には総人口が約1億人にまで減少し、その後は1億人を下回ると予測されている。
このような状況を見据え、地域限定や閑散期に1日乗り放題券を試験的に導入することは十分に考えられる。筆者は、そうした試みが今後の可能性を探る上で重要だと考えている。また、
「動的価格設定(ダイナミックプライシング)」
との併用も有効な方法であり、特に閑散期にはこの実験が最適なタイミングとなるだろう。ダイナミックプライシングとは、需要と供給の状況に応じて、商品やサービスの価格をリアルタイムで調整する手法だ。これにより、企業は迅速に最適な価格を決定し、収益を最大化できる。例えば、航空券やホテルの宿泊料金、映画のチケットなどでは、ピーク時に価格が上がり、閑散時には価格が下がることがある。この価格の変動は、企業が需要の変動に柔軟に対応できるようにし、消費者にも価格のメリットを提供する。
さらに、環境負荷の軽減や地域活性化を目的として、新幹線の1日乗り放題券を導入することもひとつの選択肢となる。自動車からの転換を促すためのプロモーションも重要な施策となるだろう。新幹線が都市間移動の競争力を維持するためには、
「特定の区間に特化した乗り放題券」
の導入も検討できる。将来的な安定した経営戦略を構築するために、新幹線の1日乗り放題券の導入可能性を検証し、評価することが求められる。