子連れ帰省は「トイレ」との戦い? 年末年始を乗り切る高速道路対策とは
年末年始の高速道路利用時、子育て世帯にとって「トイレ問題」は大きな課題だ。調査によると、84%の親が運転中に急なトイレ問題に直面した経験があり、渋滞時の対策が求められている。事前準備と快適なトイレ設備の充実が、経済効果と利用者の安心感を高める鍵となる。
「4C化」で進化する高速道路トイレ

ネクスコ西日本のウェブサイトによると、高速道路のSA・PAにあるトイレは、これまでの「3K(臭い、暗い、汚い)」から、明るく清潔で快適な「4C」へと改良が進められている。4Cとは
・Clear(明るく)
・Clean(清潔で)
・Comfortable(快適な)
・Charming(つい行ってみたくなる)
を表している。
例えば、新名神高速道路の宝塚北SAには、子ども連れでも使いやすい「ファミリートイレ」が完備されている。このトイレには、子ども用洋式便器や洗面台、大人用洋式便器、子ども用小便器、おむつ交換台が設置され、広いスペースでストレスなく利用できるようになっている。
また、伊勢湾岸道の刈谷PAには「デラックストイレ」があり、そのなかには「親子トイレ」が設けられている。このトイレには、幼児用便器やスタイリングスペース、ソファがあり、筆者も子どもと利用した際、トイレとは思えないほど清潔で快適な空間に驚いた。子どもも進んでトイレに行くことができた。
さらに、NEXCO中日本グループは、トイレをさらに快適にするため、新技術の導入を進めている。トイレ内の環境や利用状況をセンサーで把握し、トイレットペーパーなどの補充を適切なタイミングで行う「スマートSAマネジメントシステム」や、小便器底面や便器下床面の清掃を自動で行う「狭小部清掃ロボット」などにより、清潔感と快適性の向上を図っている。