高齢者はアプリ拒否? 電話配車を残した「日本版ライドシェア」の知られざる苦悩

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日本版ライドシェアの導入は難航している。特に、電話で配車するのが一般的な地域では、アプリと電話の併用が不可欠となっており、国土交通省はその両立を進める方針を示している。

進まぬライドシェア導入の障壁

タクシー配車アプリのイメージ(画像:写真AC)
タクシー配車アプリのイメージ(画像:写真AC)

 日本版ライドシェアの導入が全国の自治体で進んでいるが、その実現には大きな課題がある。それは「高齢者はアプリを使わない」ということだ。

 高齢者がスマートフォンを持っていないわけではなく、実際には持っていることも多い。しかし、タクシーを呼ぶ際にはアプリではなく、電話を使う習慣が根付いている。

 この問題は、国土交通省の当初の方針にも影響を与えているようだ。若年層と高齢者ではライフスタイルが大きく異なり、省庁が推進する事業は基本的にユニバーサルサービスを前提としている。そのため、

「特定の世代に向けた交通サービス」

を展開するのは難しいという現実がある。

 本稿では、日本版ライドシェアが直面している「高齢者とアプリ」の問題について掘り下げていく。

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