北陸新幹線「小浜ルート」支持なら、上越新幹線「新宿延伸」も検討すべき? 延伸ルート案と整備効果を徹底検証する

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上越・北陸新幹線の大宮以南区間では、ルート再設計により効率が向上する可能性がある。大深度地下を活用することで所要時間が短縮され、池袋・新宿間での速度向上も期待されている。しかし、難工事や費用調整といった課題を克服できるかが、今後の焦点となる。

非常口をどこに作るかが鍵

大宮~池袋間トンネル工事案内の想像図。この図面はフィクションである(画像:北村幸太郎)
大宮~池袋間トンネル工事案内の想像図。この図面はフィクションである(画像:北村幸太郎)

 大深度地下区間では非常口の設置が必要だ。

 リニア中央新幹線の第一首都圏トンネルでは、1~5kmごとに非常口が設けられ、その一部は掘削シールドマシンの発進立て坑としても利用されている。そのため、ルート選定には直線的で、非常口を設置できる場所が確保できるポイントを通る必要がある。

 幸い、戸田市内には公園や畑が点在しているため、ルート選定には特に問題はなかった。例えば、外環道美女木JCT付近にある新田公園は非常口設置に適した場所だろう。

 新田公園からまっすぐ進み、荒川をくぐって都内に入ると、高島平団地にぶつかる。

 その際、団地を斜めに貫く「前谷津川緑道」がちょうどいい幅と位置、角度で存在しており、この緑道沿いには団地の駐車場もある。これにより、団地の建物を避けつつ、非常口の用地も確保できるため、この緑道直下を進むのが最適だろう。

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