沿線自治体が「JR西日本株」を続々購入! 京都・亀岡市は1億円分、なぜ彼らは“物言う株主”を目指すのか?

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JR西日本の株式を沿線の地方自治体が取得しようとする動きが相次いでいる。目的は赤字路線の維持や増便だが、なぜ「物言う株主」を目指すのだろうか。

市議会で株式取得費含む補正予算案可決

亀岡駅に停車する嵯峨野線の園部行き普通列車(画像:高田泰)
亀岡駅に停車する嵯峨野線の園部行き普通列車(画像:高田泰)

 JR西日本の株式を沿線の地方自治体が取得に動くケースが相次いでいる。狙いは赤字路線の維持や増便だが、「物言う株主」を目指す理由はどこにあるのだろうか。「株主となって発言力を高めるとともに、利用者や市民に公共交通への関心を喚起したい」京都府亀岡市議会の9月定例会開会日、桂川孝裕市長は提出した2024年度一般会計補正予算案の提案理由説明で力を込めた。

 桂川市長が言及したのは、補正予算案に計上した

「JR西日本株1億円分」

の購入だ。JR西日本株は100株につき、1議決権が得られる。3万株以上を保有し、300以上の議決権を得れば、株主提案が可能。亀岡市が目指す株式1億円分は、株価が多少変動しても株主提案できる額を計算してはじき出した。

 京都駅(京都市下京区)から亀岡駅(亀岡市)を通って園部駅(京都府南丹市)へ至るJR嵯峨野線のうち、亀岡~園部間はコロナ禍の際、平日の日中で30分に1本から1時間に1本にダイヤが減便されている。しかし、コロナ禍が一段落すると、

「高校の部活動に影響が出る」

など沿線住民が不便を感じるようになった。

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