転生したら「宇都宮LRT」だった件

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2023年8月26日に開業した吾輩は、宇都宮駅と芳賀・高根沢工業団地を結ぶ約15kmの新しい路線だ。移動時間は44分で快適に過ごせる。全ての車両は低床設計になっており、2024年9月には利用者数が500万人を超えた。67パーミルの急勾配にも対応していて、今後は自動運転やバッテリー駆動の導入も期待されている。地域の交通インフラとして、さらに成長していくことが望まれている。

自慢2「お客さんに優しい低床車両と大きな窓ガラス」

5100形グリーンムーバーマックス(画像:広島電鉄)
5100形グリーンムーバーマックス(画像:広島電鉄)

 もちろん、吾輩の自慢は見た目だけではない。

 全ての車両の床面の高さがレール面から30cmと低く、プラットホームの高さを30cmとれば、段差なしで乗車できる低床車両だ。その昔の先輩方は、

・車輪をつなぐ車軸
・車軸を支える台車

の上に床があったことから、床面の高さが80cm前後もあった。小さな子どもやベビーカー、そしてお年寄りや身体が不自由な人に優しい定床車両こそ、技術とアイデアの塊といっていい。

 低床車両は、吾輩の専売特許ではなく、例えば広島電鉄の5100形グリーンムーバーマックスは、2005(平成17)年3月に誕生した国産初の低床車両の路面電車だ。以降、定床車両の兄弟や仲間が増えており、路面電車の進化をまざまざと感じる。

 車内の設備では、ゆったりとして座りやすい優先座席こそロングシートであるが、そのほかはボックスシートで、ちょっとした旅気分も味わえる。クロスシートに座って、大きな窓ガラスいっぱいに広がる鬼怒川橋梁からの眺めをぜひ堪能してほしい。

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