中央新幹線7兆円超の道筋と避けられぬリスク【短期連載】リニアはさておき(4)

キーワード :
, , , ,
リニア中央新幹線は2027年の完工を目指している。工事費は7.04兆円に増加し、用地取得は75%が完了した。超電導リニアの実用化には課題もあるが、JR東海の経営姿勢は変わらず、未来のリニア開業に向けて全力を尽くす。

一元化のリスクと覚悟

リニア中央新幹線(画像:写真AC)
リニア中央新幹線(画像:写真AC)

 東海道新幹線および中央新幹線を中心としたブレない経営姿勢を貫いてきたJR東海。東海道という“日本経済の生命線”といえる大動脈を維持する同社のミッションは、これからも変わることがないだろう。

 もしアキレス腱があるとすれば、中央新幹線の建設・運営の一元化により、

「あらゆるリスクを一社で背負ってしまった」

ことかもしれない。予期しなかった建設費増大建設にともなうトラブルといったリスクを回避するため、建設を鉄道・運輸機構に任せるなどの方法もあったはずである。

 静岡工区問題やその他地域の地下水位低下問題も、結局一元化することでJR東海が矢面に立たざるを得なくなってしまったといえる。もちろん、今後異なる形のトラブルが噴出した場合も、JR東海自らが対処し解決していかなければならない。

・実用レベルコストの超電導リニアの実現
・パンデミックなどによる営業収益の低下
・さらなる工事費の増大
・建設にともなうトラブル

全ては未来のことであり実際にどうなるのか誰もわからない。

 今現在できることは最悪の事態に備えつつ最善を望み、ベストを尽くすことだ。完成がいつになるか未定であるが、描いてきた未来予想図どおりにリニアによる中央新幹線が開業することを願って連載を終えよう。

全てのコメントを見る