民営化の公約「またがり利用 = 不便にならない」は結局、守られたのか?【短期連載】国鉄解体 自民党「1986年意見広告」を問う(4)
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直通列車削減の理由を探る。車両の老朽化や採算性の問題が続くなか、直通運転の維持には多くのステークホルダーとの協働が不可欠。過去のダイヤ改正と直通運転の変遷、今後の車両保有管理の提案も含め、鉄道の未来を考える。
直通列車削減の理由と影響

JR会社境界駅での系統分割により、境界駅からの始発列車が増えて、着席の恩恵に浴する人が生まれるなどのメリットはある。また、直通運転が増えると、遅延が広範囲に波及するデメリットも生じる。
それでも、直通運転のメリットは大きい。例えば、JR東日本の2016年3月期の鉄道運輸収入増収額790億円のうち約35億円は、上野東京ライン開業の効果によるとされた(『JR東日本2016年3月期決算説明会資料』)。
直通運転開始により利便性が向上することで、新たな需要の創出も期待できる。また、従来の直通運転の継続は、地域間交流の維持に貢献する。ただし、裏を返せば、新たな需要の創出や地域間交流が見込めない場合、あるいは直通運転にともなうコストの負担が重い場合には、直通運転取りやめの判断に至りやすくなるということでもある。
JR会社間直通の在来線列車の削減は、JRにとって
「メリットが乏しい」
との判断の結果だと推察される反面、JRと私鉄の直通運転は首都圏では増えた。2031年度には、JR西日本と南海電気鉄道を結ぶなにわ筋線の開業も計画されている。JRと私鉄の直通運転が増えた理由は単純で、JRと私鉄は相互補完関係にあるからである。