半端ないアウェー感! 日本なのに「船内 = ほぼ韓国」という摩訶不思議な船旅をご存じか

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船旅の魅力は、飛行機では味わえない独特の体験にある。さまざまな新路線が導入され、2025年には石垣と台湾を結ぶ新路線も予定されている。

3国航路の魅力

東海市(画像:OpenStreetMap)
東海市(画像:OpenStreetMap)

 ところで、2024年8月3日から国際航路が新たに加わった。厳密にいえば「復活」。それは

「境港(鳥取県)~東海(トンヘ、韓国)~ウラジオストク(ロシア)」

を結ぶものである。以前、この航路には韓国の船会社DBSクルーズフェリーの「イースタンドリーム」(かつて鹿児島と那覇を結んでいたマリックスライン「2代目・クイーンコーラル」)が就航していた。筆者も5年前(2019年6月)に境港から乗船したことがある。

 その乗船直後、輸出管理をめぐる対立や元徴用工問題などで日韓関係が悪化。乗客の大多数を占めていた韓国人乗客が激減し、2019年11月に運航を休止。さらに2020年からのコロナ禍で、同年4月に廃業に追い込まれた。しかし、

・コロナ禍の収束
・日韓関係の修復

で航路復活の動きが促進され、韓国のトゥウォン商船がイースタンドリームを再利用するかたちで、5年ぶりの就航が実現した。

 この航路が他と違うのは3か国にまたがること。5年前の筆者は境港~東海のみの乗船だったが、他の日本人乗客(10人くらい)はすべてウラジオストクまで乗船し、その大半がシベリア鉄道でモスクワに向かい、そこから欧州行き列車へと乗り継ぐユーラシア大陸横断目的の旅人であった。そしてウラジオストク行きの乗客も韓国での一時下船が可能で、普通の旅ではほぼ訪れる機会のない東海という町を歩くことができた。

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