水素航空機への期待はなぜ高いのか?英国リーズ大学が明らかにした「不都合な真実」とは

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運輸部門におけるCO2排出量の削減は困難な課題である。英国での炭素排出量では55%を占めている。一方、2028年にはスウェーデンで商業用水素燃料航空機が就航する予定だ。

28年、スウェーデン初の商業用水素航空機

水素のイメージ(画像:写真AC)
水素のイメージ(画像:写真AC)

 しかし、希望はある。二酸化炭素を排出せず、水素を動力源とする水素燃焼エンジン(水素ガスタービンエンジン)によって推進される水素航空機が実現しつつあるのだ。

 スウェーデンのチャルマース工科大学の研究チームが2024年3月に『International Journal of Hydrogen Energy』に発表した研究によると、水素による飛行技術は急速に進歩しており、2045年までには

「半径1200km(750マイル)以内」

のほとんどすべての空の旅が水素航空機で可能になり、現在開発中の新しい熱交換器によって航続距離をさらに伸ばすことができると報告している。

 研究チームは、燃料電池で推進する50人乗りの水素航空機のモデルを開発しており、トーマス・グロンシュテット氏によれば、早ければ2028年にはスウェーデンで初の商業用水素航空機が飛行する可能性があるという。

 熱交換器(heat exchanger)は水素航空機にとって重要な部分であり、技術的進歩の重要な部分でもあるが、チャルマース大学の研究者たちは、水素の貯蔵温度が低いことを利用してエンジン部品を冷却し、その後水素を燃焼室に噴射する、まったく新しいタイプの熱交換器の開発にここ数年取り組んできた。

 彼らは、水素の貯蔵温度の低さを利用してエンジン部品を冷却し、その後、燃焼室に噴射される前に、排ガスの廃熱を利用して燃料を数百度予熱する画期的な技術を開発した。この技術により、来るべき水素航空機の実用化に大きく近づいたのだ。

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