“道路”の進化が止まらない! 数千万台の自動車から収集される「リアルタイム情報」の衝撃、欧米より10年以上遅れた日本どうなる【連載】牧村和彦博士の移動×都市のDX最前線(23)

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道路交通情報の収集と活用が進化し、GPS搭載車両からのプローブデータが主流に。欧米ではAIによる自動検知が常識化し、500mごとに交通状況を監視。自動運転時代に向けた先行投資が喫緊の課題で、リアルタイム情報が渋滞軽減に貢献している。

クラウド化された道路管制

シアトルの高速道路は車線ごとに推奨速度が提供される次世代の渋滞対策が実施されている(画像:牧村和彦)
シアトルの高速道路は車線ごとに推奨速度が提供される次世代の渋滞対策が実施されている(画像:牧村和彦)

 道路管制システムのクラウド化も進んでおり、フロリダ州のように今や中央の管制センターと同水準のモニタリングや制御がどこでも可能となる「どこでも管制センター」が実現している地域も多い。ちなみに日本の場合、

・県警の管制センター
・高速道路会社の管制センター
・地方整備局の道路管理センター
・都道府県の管理センター

などが道路管理ごとや地域ごとに複数存在する。

 欧米は州や都市圏、地方自治体などで管制センターは一元化されており、道路管理者が地域の道路交通を管理、運営しているのが一般的だ。米国では道路管理者の管制センター内に取り締まりを専門とする警察が常駐し、道路管理者と交通管理者が同じ職場で働いているケースが一般的だ。

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