鉄道の「自動運転」は乗客・乗務員を幸せにするのか? JR九州・香椎線を例に考える
JR東日本山手線は、運転士なしで運転できる「ドライバレス運転」を目指している。運転士がいないメリットとは何か、九州の例を取り上げ、その未来を語る。
生かされた山手線の特性

今回(2021年度)の試験では、E235系1編成を使った試験を日中の時間帯に行い、実際の営業列車と同様に、列車が前後に走向している環境で
・加速
・惰行
・減速
などの運転機能や乗り心地、省エネ性能などが確認された。試験は報道公開された2月25日だけでなく、2月中旬から下旬まで計5日間にわたって行われた。
山手線では無線式列車制御システム(ATACS)を導入し、列車位置検知を軌道回路によらずに、走行する列車自らが前方の列車位置を検知、無線を使って車上と地上で双方向に情報通信を行い、列車を制御する。
ATO導入は2025~2030年ころと予定されており、そのころには車掌なしのワンマン運転も可能になっている。将来はATACSを導入、ATOを高性能化し、乗務員つきの自動運転となるだろう。乗務員は、何かあったときために列車に乗っているだけとなる。こうしたものが導入されることで、鉄道会社は人手不足を解消し、採用や運転士育成に関するコストを下げられる。
また、乗客から見えない人的サービスを不要にすることで、より対人接触が必要なサービスに手間をかけられる。乗務員は乗客に何かあった際にすぐに駆け付け、対処できるようになる。その間の運転とドア開閉などは自動でできる。
こうしたことが実現できるのは、山手線全線が平常時に他線との乗り入れがなく、閉ざされたひとつのシステムだからだ。
ところで、JR九州にもっと進んだ自動運転があることをご存じだろうか。