視覚障害者が「旅先の風景」を楽しむ時代へ ANAなどの実証実験、画期的な中身とは
ANAや損害保険ジャパン、プライムアシスタンスなどが2022年2月に行った視覚障害者向けの移動サポート実証実験。誰もが自由に移動を楽しむ社会の実現へ、その取り組み内容をリポートする。
全国から全世界へ 対象領域の拡大目指す

当実験は2018年にANAグループ社員による自発的提案活動プログラム(ANAバーチャルハリウッド)の中から誕生したことがきっかけでスタートした。その後、19年4月にはANAの企画室内に事業化を目指した専用プロジェクトが発足。同年6月に産学官共同プロジェクトへと発展した。
そして、数々の実証実験を重ねながら、21年9月には社会実装第1弾としてANA空港アクセスナビに「バリアフリー地図/ナビ」機能をリリースした。また、2020年から2年連続で国土交通省「日本版MaaS推進・支援事業」に採択されている。
この実験は2022年で4年目に突入し、これまでに数多くのパートナーの協力が得られるようになった。この流れを受け、点から線へ、線から面へ、さらには日本全国にとどまらず世界中へUniversalMaaSの輪を広げ、「誰もが移動をあきらめない世界」の実現を目指す考えだ。