韓国と鳥取を結ぶ「日韓定期フェリー」5年ぶりに再開! 東アジアに新経済圏誕生が期待される理由とは

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境港と韓国の東海市を結ぶ国際定期貨客船が2024年8月に再開される。境港は日本海を横断する重要な物流拠点であり、南海トラフ地震対策としても強化が求められている。過去の政治対立やコロナ禍を乗り越え、日韓関係改善と地域経済圏の復活を目指す。

日韓航路再開と復活の道

定期DBSクルーズ・フェリー「イースタンドリーム」号(画像:国際社会貢献センター)
定期DBSクルーズ・フェリー「イースタンドリーム」号(画像:国際社会貢献センター)

 鳥取県西部に位置する境港市と韓国の東海(トンヘ)市を結ぶ国際定期貨客船の運航が2024年8月3日に再開される。韓国の船会社トゥウォン商船が「イースタンドリーム」号を週1回、境港に寄港させるのだ。これにより、2019年11月に運休して以来、途絶えていた日本海を横断する「海の道」が復活することになる。

 境港と韓国を結ぶ定期航路は苦難が続いて来た。2009(平成21)年から2019年までは韓国の船会社DBSクルーズフェリーがイースタンドリーム号で境港と韓国・東海、ロシア・ウラジオストクを結んでいた。

 しかし輸出管理を巡る対立や元徴用工問題などを背景に日韓関係が悪化したことで、2019年11月に運航を休止してしまった。その後も再開を模索する動きがあったものの、コロナ禍に突入し、DBSは20年4月に廃業に追い込まれ、再開は絶望的になった。

 境港には、ウラジオ航路の発展を見込んで、2020年4月に国際航路用の「境夢みなとターミナル」が開業しているが、その途端に航路が廃止される悲惨な事態となったのだ。

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