環境団体&自動車団体の間で板挟み! 次期排ガス規制案「ユーロ7」の行方が全然見通せないワケ

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自動車の大気汚染物質に関する新たな排出基準を定めた新規制ユーロ7が3月中旬、欧州議会で賛成297票、反対190票、棄権37票で採択された。今後何が変わるのか。

欧州議会でユーロ7が採択

欧州の道路(画像:写真AC)
欧州の道路(画像:写真AC)

 自動車からの大気汚染物質の新たな排出基準などを定める新規則Euro7(以下、ユーロ7)について、3月中旬に欧州議会で賛成297、反対190、棄権37で採択された。

 2022年11月に、欧州委員会がユーロ7の案を公表してから1年以上経過して、やっと採択までこぎ着けたといったところだ。しかしながら、ユーロ7は当初案から

・自動車工業団体による技術的な難易度や実現性に関する疑問
・環境保護団体によるより厳しくすべきという主張

などさまざまな方面に物議を醸し出した結果、自動車工業団体と環境保護団体と政治家の三つどもえで決着したといってもいい。

 最終的には、規制内容が当初案より大きく後退するとともに、適用開始時期についても当初案では乗用車・バンは2025年7月1日、大型車は2027年7月1日としていたが、それぞれ施行から30か月後、48か月後と先延ばしとなった。総じて、自動車工業団体に配慮した形となったが、もちろん環境保護団体は

「現行のユーロ6と何ら変わりない」

と、反発したのはいうまでもない。

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