「生きてるうちに整備して」 那覇市“LRT導入”で市民の意見公募へ “東京・大阪並み”の渋滞緩和なるか?
慢性的な交通渋滞に悩む沖縄県那覇市は、2024年度にLRT導入に向けて市民から意見を公募することを決定した。今後どうなるのか。
交通渋滞深刻化の兆し

慢性的な交通渋滞に悩む沖縄県那覇市が次世代型路面電車(LRT)の導入に向け、2024年度に市民から意見を公募する方針を固めた。2025年度中の整備計画策定を目指している。米軍の牧港住宅地区跡を再開発した那覇市北部の那覇新都心。1987(昭和62)年の全面返還以降、200ha(東京ドーム約43個分)近い広大な敷地に商業施設や公共施設、マンションなどが次々に建設されたが、ここを通る国道58号の朝はイライラとの戦いが続く。通勤の車で慢性的な交通渋滞が続いているからだ。
雨の日だと1時間近く、車が動かないことが珍しくない。路線バスがダイヤ通りに運行できないのは日常の風景。
「那覇の渋滞は東京や大阪並み。道路整備を進めてもとても追いつかない」
内閣府沖縄総合事務局の担当者は頭を痛めている。
だが、渋滞が深刻なのは那覇新都心だけでない。沖縄総合事務局が作成した渋滞対策の資料を見ると、市内の幹線道路を描いた地図上に渋滞箇所の表示が密集している。市全体で道路容量を上回る車が走っているわけだ。