女性の免許取得率、日本で低いのはなぜ? 人口なら女性の方が上、その背景に何があるのか
2022年の運転免許保有者の構成比は、男性54.2%、女性45.8%である。女性の割合は2017年に45%を超えた。男女間の格差はまだ埋まっていない。総人口では女性の方が男性より多いのだから驚くべきことだ。
運転免許所得率が低い日本の女性

先日、警察庁の「運転免許統計」を見ていて気になったことがあった。運転免許保有者の女性の構成比が低いのだ。
2022年における運転免許保有者の構成比は、
・男性:54.2%
・女性:45.8%
だった。運転免許保有者というのは第二種の大型から第一種の原付まで、複数保有の場合もひとりとしてカウントしている。総人口では女性の方が多いので余計に驚く。なお、総人口は2024年2月1日時点 (概算値)で、
・男性:6031万人(48.6%)
・女性:6368万人(51.4%)
である。この数字は、いまも「男女どちらかが運転するなら男性」といった風潮を反映しているかのようだ。年別推移を見ると、55年前となる1969(昭和44)年の構成比は、
・男性:83.0%
・女性:17.0%
だった。実際、知人が昭和40年頃に教習所に通っていたときも、男性8割、女性2割の印象だったそうだ。
女性の構成比が30%を超え、マイノリティーから脱出し始めたのが1981年。そして40%を超えたのが1997(平成9)年だ。この頃は、男女ともに免許取得が当たり前だったが、男性はマニュアルが格好よく、女性は「オートマ限定で十分」といった空気があった。
女性が45%を超えたのは、ごく最近の2017年である。そこから6年間、微増している自体は立派なのだが、令和なのにいまだ男性との間の差を埋められないでいる。