中国EVの強みは“価格”だけじゃない! 「自動車強国」へと突き進む巧妙戦略をご存じか
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中国政府は2027年までにNEV比率を45%まで引き上げると発表した。これは従来の目標より3年前倒しとなる。どのような政策が実施されるのか。
景気後退の行方

しかし、中国製NEVの本当の脅威は“価格”ではない。急速な普及による産業拡大と共に蓄積されている
「関連部品産業」
である。世界各国のメーカーでは、EV化をにらみ半導体やソフトウエアなどの基礎技術に磨きをかけている。
国家の強力な介入で生産が拡大した中国では、技術を蓄積するスピードも一段と速い。各国が争うNEVでのシェア獲得競争において、中国の権威主義的体制は、有効に機能したといえるだろう。
ただ、ここで懸念材料とされるのが、中国の大幅な景気後退だ。2023年の中国の経済成長率は5.2%で主要国を上回っているものの、消費・雇用の縮小は社会問題となっている。国内での低迷が続くなかで、海外で存在感を強める自動車産業は回復のきっかけとなるだろうか。
中国史を振り返ると、万里の長城や大運河は後の時代には有効に機能したが、事業を始めた王朝は、事業が衰退の原因となり、のちに滅亡へと至っている。中国の自動車産業の動向は、今後の体制の行方を左右するものになっているのだ。