消えゆく「地方百貨店」 駅前撤退で自治体お手上げ、跡地再生の“処方箋”はどこにあるのか
島根県松江市の一畑百貨店をはじめ、地方都市の駅前から百貨店が次々と姿を消している。自治体は駅前が「街の顔」とばかりに活性化を図り続けているが、なかなかよいアイデアが浮かばない。
山形市は跡地が塩漬け状態に

百貨店にこだわった失敗例としては、高松市のコトデン瓦町ビルがある。
高松琴平電鉄の瓦町駅に併設された商業施設で、当初はコトデンそごうが核店舗を務めたが、2001(平成13)年に経営破たんし、後継として高松天満屋が出店した。しかし、高松天満屋も6年連続赤字となるなどして2014年に閉店、今は専門店街に変わっている。
山形県は山形市のJR山形駅近くの中心商店街・七日町で2020年、大沼が閉店した。山形市は外郭団体の市都市振興公社を通じて大沼の土地と建物を取得、周辺を含めて再開発する方針。
しかし、当初考えられていた隣接する市立病院との一体開発を断念するなど、計画は動いていない。山形市まちなみデザイン課は
「地権者とどの範囲を再開発するか協議している段階」
と説明した。塩漬け状態が当分、続く可能性もある。
北海道釧路市には閉店から18年も塩漬けになった百貨店跡がある。2006年に閉店した丸井今井で、民間主導の開発計画がテナント誘致に失敗した。JR釧路駅から南へ向かうメインストリートの北大通沿線は廃墟と化した商業施設が相次ぎ、どこから手をつけたらいいのか分からない状態だ。