四国新幹線「岡山ルート」で4県一致も 人口減少止まらぬ厳しい現実、昭和の“カミソリ後藤田”も「必要ない」と明言していた!

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北陸新幹線の金沢~敦賀間開業を来年春に控え、「四国にも新幹線を」という機運が高まっている。四国4県の政財界が「岡山ルート」で一致団結した今、建設は実現するのか。

疑問視される採算性

後藤田正晴。当時は法相。1992年12月撮影(画像:時事通信フォト)
後藤田正晴。当時は法相。1992年12月撮影(画像:時事通信フォト)

 さらに、建設後の採算性も疑問視されている。これまでの試算では、四国新幹線の経済効果は年間169億円とされている。2014年の「四国における高速鉄道基本調査」によれば、事業の費用対効果は

「1.03」

と決して高くない。莫大(ばくだい)な投資に対して、得られる利益が微々たるものであることは間違いない。そのわずかな利益も、少子高齢化によって失われる危険性すらある。

 四国の人口は今後、深刻な勢いで減少していく。国の推計によれば、2045年の四国の総人口は282万3000人で、2015年と比較して102万3000人(26%減少)となる。愛媛県の人口も、2020年の約130万人から2060年には80万人以下に減少すると試算されている。新幹線による大都市直通が四国のビジネス需要を押し上げるという意見もあるが、人口が大幅に減少する地域で新たなビジネスを検討する企業がどれだけあるだろうか。

 しかも、新幹線への期待は政財界を除けば明らかに低い。2014年の香川県民意識調査(必要な施策の項目あり)によれば、四国新幹線が必要だと思う人は、わずか

「28%」

だった。これは高松空港の強化(36%)や高速道路の整備(30%)よりも低い。

 その後、このような調査が行われていないことや、地元メディアが総じて新幹線に肯定的であることから、四国全体が新幹線を待ち望んでいるかのような錯覚に陥る。しかし実際には、四国新幹線の経済効果や実現可能性に期待している人のほうが圧倒的に少ないと考えられる。

 特に高知県の熱意は総じて低い。四国山脈によって他の3県から隔絶された高知県は、すでに東京と空路で直結しているからだ。そのためか、地元紙の高知新聞は

「移動時間の短縮、新技術の実用化には確かに希望がある。だが、膨大な投資と在来線の衰退も招く。それに見合うものかどうか、よく考えていく必要があろう」(2022年10月16日付の社説)

と冷めた論調だ。

 将来的に人口減少が確実視される四国に、新幹線がどのような価値をもたらすのか。少子化対策にその資金を投じたほうがいいのではないか。この精査はまだ終わっていない。

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