「航空運賃」高すぎ問題 庶民の海外旅行はもはや遠き夢? 航空業界も人材不足・石油減産・脱炭素で同情必須の苛酷現実

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国際航空運賃は高止まりしている。コロナ以前は当たり前だった海外旅行も、今や遠き夢となりつつある。次々と路線が再開されるなか、いつまで続くのだろうか。

運賃高騰が止まらない理由

成田空港(画像:写真AC)
成田空港(画像:写真AC)

 運賃高騰が止まらない理由のひとつに、燃料費の高騰がある。これはロシアのウクライナ侵攻に関係しているが、もっと影響力があるのは石油輸出国による減産だ。

 サウジアラビアをはじめとする石油輸出国機構(OPEC)の産油国にロシアを加えたOPECプラスは、景気悪化による石油需要の低迷を懸念し、2022年から価格維持のための減産を続けている。

 2023年8月4日に開かれた会合では、減産政策を2024年末まで維持することも確認された。この減産は燃料価格の高騰だけでなく、あらゆる物価上昇の原因となっている。航空運賃の高止まりもその影響を受けているのだ。

 原因はまだある。人手不足のために便数を増やせないことも、価格高騰の大きな原因である。そもそも、なぜ航空業界は人手不足なのか。

 それは、新型コロナウイルス感染拡大による混乱での対応にある。航空業界は、

・賃金カット
・客室乗務員の他業種への転籍
・人員削減

などで危機的状況に対処せざるを得なかった。それでも業績悪化は深刻で、日本でも生き残りをかけてANAとJALが経営統合する可能性がうわさされた。

 感染拡大の終息とともに、航空会社は息を吹き返したが、この時期に航空業界を去った人材を改めて確保する難しさを思い知らされている。特に、客室乗務員、整備・地上スタッフの欠員は深刻な問題となっている。

 例えば、香港最大の航空会社であるキャセイパシフィック航空は、7月に客室乗務員の給与を2023年3度目の引き上げを行った。航空会社の運営に必要な人材を確保するために、そこまでしなければならないほど状況は深刻なのである。

 また、航空管制官が不足している国も増えている。米国は、連邦航空局(FAA)が管制官不足を理由に、ニューヨーク空港とワシントン空港の発着枠を10%減らすことで大手航空会社と合意したほどだ。

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