京都を襲う「タクシー絶対不足」 観光公害でお盆も大混乱、「全然捕まらない」と悲鳴が上がった一部始終とは

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西日本各地でお盆の間、「タクシーが来ない」という悲鳴が相次いだ。乗務員不足が原因で、かつてない酷暑の中、観光客がタクシー乗り場で待ちくたびれる姿が目についた。

諸悪の根源

京都市の五条坂でタクシーを待つ外国人観光客(画像:高田泰)
京都市の五条坂でタクシーを待つ外国人観光客(画像:高田泰)

 市民生活や商売にも影響が出ている。当日や翌日のタクシーを予約しようとすると、断られるケースが増えたからだ。

 下京区の旅館は、翌日にチェックアウトする宿泊客のために、10社近いタクシー会社に迎えの車を頼んだところ、すべて断られたという。持病で通院の高齢者だと、数日前に予約せざるを得ない。

 原因は

「乗務員の減少」

だ。

 京都府タクシー協会によると、京都市と市以南のエリアでは、2019年末に8080人いた乗務員が2022年末で6244人に減った。コロナ禍で離職者が相次いだためで、減少率は

「20%」

を超す。京都駅前で客を乗せたタクシー乗務員(61歳)は

「流しの間も配車無線が頻繁に入り、休憩する暇がない」

とぼやいていた。

 京都市は京都駅八条口のタクシー乗り場で回転率を上げる配車方法を導入しているが、増える観光客に追いつかない。京都市歩くまち京都推進室は

「どうにかさばいているつもりだが、夏になっても外国人観光客が多い」

と頭を痛めている。

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