英国で「交通ストライキ」頻発 なぜ7~8月に多いのか?

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イギリスでは7月、8月は交通系のストが頻発している。

2023年夏に世界で広がるスト

翌7月29日のストライキ注意喚起の掲出(画像:鳴海汐)
翌7月29日のストライキ注意喚起の掲出(画像:鳴海汐)

 フランスの暴動、中国の工場スト頻発、米国の俳優労働組合の43年ぶりのストなど、矛先はさまざまだが、2023年は世界中で一段とストが広がりつつある。

 日本では、サラリーマン増税計画があるだのないだといった騒ぎ、マイナンバーの個人情報漏えい、物価上昇といった問題が異常なほどの猛暑のなかで起きているものの、国民の怒り、いら立ちはせいぜいインターネットの“炎上”といった形でしか現れていない。

 そんななか、そごう・西武の労働組合がスト権を得たと報道された。

 そごう・西武が米国の投資ファンドへ売却されることが決まったが、その後の事業計画や雇用維持の不透明さに、同組合は親会社であるセブン&アイ・ホールディングス(HD)に対して不満・不安を抱いた。およそ4000人いる組合員の有効投票のうち、93.9%がスト権確立に賛成した結果である。

 スト権はすぐに行使されるわけではなく、今後の協議次第になる。もし実施となれば、デパートのストは20年以上ぶりになるといい、異例の事態であるとNHKが報じた(2023年7月25日付)。

 ストが実施されれば、買い物客や取引先に影響があるほか、評判が落ちるといわれるので、経営サイドは当然危機感を抱いたはずである。

 なにより、こういった大手でストが起これば、他でも感化されて日本各地にストが飛び火する可能性があることが、この件が注目を集める理由ではないだろうか。

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