英国で「交通ストライキ」頻発 なぜ7~8月に多いのか?
イギリスでは7月、8月は交通系のストが頻発している。
イギリスの夏のストの状況

日本ではストが起こるか起こらないかといった段階だが、イギリスでは相変わらずストが続いている。
7月、8月は交通系のストが頻発しており、この時期にロンドンにやってきた筆者(鳴海汐、日英比較ライター)も影響を受けている。
ストは2週間前までに予告しなければならないことになっているが、旅行計画はそれ以前に立てる必要があった。空港のスト計画は報道されていたので、航空券を買う際にその日程を避けた。空港から宿泊先までの電車移動はどうなるかわからなかったので、タクシーなどを利用してもいいように、空港から比較的近めのエリアの宿を選んだといった具合だ。
組合員2万人を擁し、国内最大の鉄道労働組合である鉄道・海運・運輸労働者全国連合(RMT)は、7月20日、22日、29日にストを行った。鉄道会社十数社に影響があり、各日何千もの電車がキャンセルとなった。8月の予定はまだ発表されていないが、時間の問題だと考えられている。
また、鉄道運転士労働組合(ASLEF)はストとは言い切れないが、月曜から土曜までの時間外労働禁止を展開している。7月31日から8月5日まで、8月7日から8月12日までといった具合に行う。鉄道会社は従業員の残業ありきでまわしているので、これによって毎日数百本の列車が運休する可能性があるという。
この騒ぎで長距離バスは席が不足し、値段が上がっている。
ロンドンの地下鉄では、7月23日から28日までストを予定していた。特に25日から28日までは、ほとんど動かない予定だったが、中止された。
短距離バスに関しては、6月にロンドン北部でストが行われるなどした。7月、8月はいまのところ予定されていない。