メルセデスQ3までの販売は電動車4割増&高級モデル好調 一方で半導体不足の影響は?

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メルセデス・ベンツ・カーズ全社の2021年第3四半期まで(1~9月)の販売台数は、161万7508台(前年比+3.0%)となった。ハイエンドクラスや電気自動車の需要増を反映しているが、一方で世界的な半導体不足の影響も出てきている。

EV/PHEVの販売実績

メルセデス・ベンツ「EQS」(画像:ダイムラー)。
メルセデス・ベンツ「EQS」(画像:ダイムラー)。

 メルセデス・ベンツ・カーズ全社の2021年第3四半期まで(1~9月)の販売台数は、マイバッハやAMGといったハイエンドクラス、「EQA」「EQC」などの電気自動車(EV)の需要増加により、161万7508台(前年比+3.0%)となった。これらは中国での記録的な需要によるもので、「Sクラス」の全世界での販売台数は前年同期比45%増の6万2306台となった。

 半導体の供給不足が深刻化した第3四半期(7~9月)においても高級車の販売台数は減少しなかったが、その他全体の生産・販売には影響があった。チップの供給状況は依然として不安定で、次の四半期の生産・販売にも影響が及ぶと予想される。

 第3四半期までのプラグインハイブリッド車(PHEV)・EVの販売台数は、過去最高の18万4369台(142.7%)に急増した。EQCは1万7938台、EQAは1万3021台を販売した。

 ダイムラーAG取締役兼メルセデス・ベンツAGマーケティング・セールス担当のブリッタ・ゼーガー氏は、「2021年8月に販売を始めた(EVのフラッグシップモデルである)EQSは、受注が非常に好調だ。また、独ミュンヘンで開催されたIAA(ミュンヘンモーターショー)で初公開したEQEは、メディアや販売店、顧客から非常に高い評価を獲得している」と説明。「メルセデス車の需要は、EVの時代になっても途切れることはありません」と自信を見せる。

 第3四半期のPHEV・EVの販売台数は全体で6万1652台(+34.1%)、そのうちEVの販売台数は1万9298台(+38.0%)となった。

 メルセデス・ベンツ(ブランド)は、第3四半期に全世界で42万8361台を販売した(-30.2%)。Sクラスは、第3四半期に約2万3600台が顧客に納車された(+48.1%)。メルセデスの単一モデルとしては、SUVの「GLC」が再び世界で最も売れたモデルで、Eクラスセダンがそれに続いた。

 またハイエンドモデルの第3四半期までの販売実績は、メルセデスAMGモデルが11万6394台(+30.6%)、Gクラスが3万1637台(+29.6%)、メルセデス・マイバッハが1万809台(+41.8%)となった。メルセデス・マイバッハの販売台数も第3四半期に急増して86%増となったが、これは新型のメルセデス・マイバッハSクラスの導入によるものだ。

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