コンチネンタルとエレクトロビットが車載向け「アレクサ・カスタム・アシスタント」を提供開始

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コンチネンタルとエレクトロビットが、今後自動車の重要な差別化要素となっていくと見られる音声AIエージェントに関する包括的ソリューション(アマゾンの「アレクサ・カスタム・アシスタント」を車載向けに利用可能としたもの)の提供を開始した。

車載の音声AIエージェントに「アレクサ・カスタム・アシスタント」

車載向け「アレクサ・カスタム・アシスタント」が提供される(画像:エレクトロビット)。
車載向け「アレクサ・カスタム・アシスタント」が提供される(画像:エレクトロビット)。

 コンチネンタルとエレクトロビットは2021年6月、車載の音声AI(人工知能)エージェントを大幅に進歩させるとするソリューションを発表した。

「アレクサ・カスタム・アシスタント」を自動車メーカーの向けの包括的ソリューションとして、初めて車載システム向けに提供する。このアレクサ・カスタム・アシスタントは、企業が音声アシスタントであるアレクサのAIにアクセスし、独自の音声アシスタントを開発できるようにしたサービスだ。

 コンチネンタルは言わずと知れたドイツに本社を置くメガサプライヤーだ。1871年の創業からちょうど150年目を迎えており、2019年度の実績では売上高が約4兆円にのぼる世界4位のメガサプライヤーとなっている。

 元々自動車用タイヤを生産する会社として創業したが、その後事業を多角化。現在はタイヤを含むラバー事業、自動車システムを手掛けるオートモーティブ事業、そしてパワートレイン事業の三つが主力事業となっている。

 エレクトロビットは1988年にドイツで創業し、30年以上にわたって自動車業界向けにソフトウェア製品やサービスを提供している。同社は電子制御システムや先進運転支援システム(ADAS)、自動運転、コネクティビティ、セキュリティなどの領域に強みを持ち、世界1億台以上の車両と10億以上のデバイスでエレクトロビットのソフトウェアが採用されているという。2015年にM&Aにより、コンチネンタルの100%子会社となっている。

 今回発表された車載向けソリューションは、コンチネンタルの自動車エレクトロニクスの知見と、エレクトロビットのソフトウェアの知見を融合して実現されている。具体的には「アレクサ・カスタム・アシスタント」をコンチネンタルのコックピット・ハイパフォーマンス・コンピュータ(HPC)に統合し、それに関連するソフトウェアおよび統合サービスをエレクトロビットが提供する。

 自動車メーカーは「アレクサ・カスタム・アシスタント」を車載システムに組み込むことで、ユーザーのニーズに関するデータを取得することができ、それを理解・分析することで、新たな車室内体験をユーザーに対して提供していくためのヒントを得られることにつながる。

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