京葉線の中央線方面「延伸計画」 建設費は5000億円超? 国のお墨付きあっても経路図すら描かれない現実とは

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30年以上前から有望視され、国も実現に前向きながら、いまだ具体的な経路予定図すら描かれない新線構想がある。それは、東京都心を地下で貫く「(JR東日本)京葉線の(同)中央線方面延伸」だ。

ポイントは「費用対効果」重視

京葉線の中央線方面延伸および中央線の複々線化(東京~三鷹~立川)の意義。「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」の答申より(画像:国土交通省)
京葉線の中央線方面延伸および中央線の複々線化(東京~三鷹~立川)の意義。「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」の答申より(画像:国土交通省)

 198号答申もそのひとつで、約15年後の2030年頃に東京圏(JR東京駅から半径60km前後の巨大都市圏)の鉄道網はこうあるべき、と提言したものである。事実上の「国のお墨付き」で、逆にここに名が上がらない計画は、そもそも認可が下りないと断言できるほどで、首都圏新線の

「憲法」

ともやゆされる。同答申では合計24路線がノミネートされ、2029年の開業を目指してJR東日本が現在工事を進める有名な「羽田空港アクセス線」もそのひとつだ。

「少子高齢化・人口減」と「国際競争力・インバウンド急増」への対応を特に重視し、これにプラスとなる計画を選んでいるのもポイントだ。ただし高度成長期の「バラマキ」とは違い、低成長時代と国の厳しい台所事情を考えて、少ない費用で最大限の効果を発揮する

「費用対効果」

を重視する。在来の旅客/貨物線や道路の地下・上空などすでにあるインフラを極力有効活用することも求めている。

 具体的な想定ルートの詳細はまだないが、一説では、東京駅~皇居・桜田濠沿い~新宿通り~JR新宿駅を横断~中央通り(都営大江戸線と並走または直下)~方南通り~和田堀公園~旧五日市街道~JR西荻窪駅と同・吉祥寺駅の間でJR中央線に接続、が有力候補のひとつだとも聞く。

 全長11km強で全区間トンネルになるのはほぼ間違いなく、大半は大深度地下を通りそうだ。地権者との交渉や補償、使用料など「手間・ヒマ・コスト」が膨大にかかる私有地の地下はなるべく避け、道路や公園など公共用地の下を通るコースを選ぶらしい。

 建設費だが、現在地下鉄は1kmあたり「150~300億円」が相場で、実際比較的新しい東京メトロ副都心線(2008年開通。全長約9km、総工費2500億円)は1kmあたり約280億円の計算となる。仮に「300億円/km」だとすれば3300億円だが、これはあくまでも目安で、物価や人件費の上昇を考えれば

「5000億円超」

も不思議ではなかろう。

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