バスに乗りながら深海生物を堪能! 興奮体験もデジタル再現 「観光DX」が広げる令和の観光産業とは
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「観光DX」とは何か

「観光DX」という言葉をご存じだろうか。
観光DXとは、観光分野におけるDX(デジタルトランスフォーメーション。ITの浸透によってもたらされる変革)の推進によって、旅行者の利便性向上、観光産業における生産性向上などに取り組むとともに、
・地域/観光事業者間の連携を通じた地域活性化
・持続可能な経済社会の実現
を目指した取り組みのことである。旅という非日常の心躍る体験の魅力をデジタルの力でさらに高め、旅行者や地域を豊かにすることが目的だ。
デジタル化が急速に進展した欧米各国や中国などと比較して、日本はデジタル化に大きく後れをとっている。岸田内閣では国内のDX推進を政策にかかげており、観光DXもその一環といえる。
具体的な事業内容

観光庁は観光DXを推進するため、さまざまな実証事業を公募。対象事業に必要な予算などの支援を行った(調査事業は補助金・交付金事業ではない)。
事業は大きくわけると、
・デジタルデータによる事業効率化/CRMの推進
・DMPの活用などによる誘客の促進/消費拡大
・XR/5Gなど新たなデジタル技術を活用した観光コンテンツの構築
などがある。
なお、CRMとは「Customer Relationship Management(顧客関係管理)」の略で、顧客情報を活用して、個々に最適な対応を図ろうとするマネジメントの考え方を指す。DMPは「Data Management Platform(データマネジメントプラットホーム)」で、主にECサイトやインターネット広告の分野で、個人データを分析し、目的に応じて活用するための基盤システムのことだ。XRは「X Reality」の略で、コンピューターが生成する仮想情報を映像に融合し、多様な視覚体験を可能とする技術である。
観光庁の「DXの推進による観光・地域経済活性化実証事業」では
・観光音声メタバースコンソーシアム(地域の、地域による、旅行者のための、音声AR P/F事業。岩手県八幡平市、埼玉県秩父市、愛媛県今治市など)
・(仮称)スポーツイベントツーリズムコンソーシアム(一極集中下の来場客を活用した地域経済活性化事業。北海道札幌市、茨城県鹿嶋市など)
・福井県観光DX推進コンソーシアム(観光データ連携機能構築による観光事業者の収益向上に向けた実証事業。福井県)
など、八つの事業が採択された。