テスラと韓国政府が急接近? ユン大統領ギガファクトリー誘致に前向きも、原材料確保がネックか 国内メディア論調も真っ二つの現実

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韓国のユン・ソクヨル大統領は、国賓として訪問中の米国でテスラのイーロン・マスクCEOと面談を行った。大統領は過去にもマスクCEOと直接交渉を行い。そこでは好感触を得たともいわれている。

誘致へのネック

世界のEV(BEVおよびPHEV)販売(単位:1000台)(画像:EV Volume)
世界のEV(BEVおよびPHEV)販売(単位:1000台)(画像:EV Volume)

 こうした条件のなかで、

・エネルギーの安定供給
・下請け企業の確保
・税制その他の優遇
・就労者の確保

などは、韓国でも問題はないだろう。

 ネックとなるのは

・バッテリー原材料の安定かつ安価での確保
・新規市場開拓の可能性

となる。それらを総合的に考えると、上海ファクトリーに加えて東アジアに新たなギガファクトリーを建設しなければいけない必然性が見当たらない。

 一方、テスラのマスクCEOはファクトリー建設候補地の政府関係者との直接交渉を自身で積極的に行うことでも知られている。上海ファクトリーはいうまでもなく、先頃決定したメキシコファクトリーの選定においても、高位での直接交渉を重ねたといわれている。

 ちなみに、ユン大統領は2022年11月にもマスクCEOと直接交渉を行い。そこでは好感触を得たともいわれている。それらを踏まえてのダメ押し的な訴えが今回の交渉だったといえる。

メディアによってわかれる意見

ソウルの街並み(画像:写真AC)
ソウルの街並み(画像:写真AC)

 今回のユン大統領のトップセールスに対して、韓国国内メディアの論調は見事に二分されている。右派メディアはおおむね肯定的である。その根拠として挙げられているのは、

・先の交渉でも前向きな回答を得られた
・今回の交渉でも明確に否定されてはいない

ことである。対して左派メディアは否定的である。理由は、先に挙げた建設の必然性上の問題だ。現時点で新たなギガファクトリーを建設するなら、それはインドネシアになるのではないかと結論付けている。

 これらをあくまで公平な視点で評価するなら、やはり難しいのではないかということにならざるを得ない。

 韓国は米国にとって同盟国である一方、その政権は基本的に安定していない。国家のかじ取り役である大統領は選挙の度に左派と右派が交代し、その都度経済は少なからぬ影響を受けている。加えて隣国の北朝鮮とは、依然として休戦という名の戦争状態にある。その緊張度は常に変動しているが、完全解決のめどは立っていない。

 政権的にリスクがあるのは中国も同じだが、韓国の場合はそれらを総合した上でのメリットがほとんど見いだせないのである。

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