テスラと韓国政府が急接近? ユン大統領ギガファクトリー誘致に前向きも、原材料確保がネックか 国内メディア論調も真っ二つの現実
韓国のユン・ソクヨル大統領は、国賓として訪問中の米国でテスラのイーロン・マスクCEOと面談を行った。大統領は過去にもマスクCEOと直接交渉を行い。そこでは好感触を得たともいわれている。
トップセールスの未熟な日本政府

ならばいっそのこと、日本への進出はどうだろうか。
メリットとデメリットはそれぞれ韓国とほぼ同じだが、政権の安定性という意味では明確に上回る。問題があるとすれば、日本政府のいわゆるトップセールスにおける淡泊さにある。
中国や韓国の様に日本の政府首脳がマスクCEOに対して積極的に接触したなどという話となると、いわゆる表敬訪問レベル以外ではとんと耳にしたことがない。
筆者(矢吹明紀、フリーランスモータージャーナリスト)は過去10年以上にわたって、わが国の中小ではあるが技術は世界トップレベルという製造業の経営者や技術者を100人以上取材した経験がある。
その過程で非常に多くの声として語られたのは、日本政府による
「トップセールスの未熟さ」
だった。
将来性がある有力な技術を携えて海外の展示会などに出展しても、最後のせめぎ合いになったときにモノをいうのは、やはりトップセールスでの条件提示である。そうした現実を乗り越えるべく、関連団体を通じて政府に上申してもなかなか動いてくれない。それが日本の弱みでもあるとのことだった。
たとえ下請けであっても、日本の中小製造業が外国の大資本とともに何かをなすためには、上位にある政府自体、根本的な姿勢を改める必要がある。テスラの技術力と資本力、さらには商品開発力や未来への展望。学ぶべきところは多岐にわたる。
優れた交渉能力を武器に、世界と堂々と渡り合える政府と企業を育てることは簡単ではないかもしれない。しかしそうした困難な道への可能性を再確認するきっかけとなったのが今回のユン大統領とマスクCEOの会談だった。日本も指をくわえて眺めている場合ではない。