2億円超の赤字! 高知「とさでん交通」の路面電車大ピンチ、公費負担拡大か路線縮小か、高知市検討会が大詰めの協議へ

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高知県で路面電車を運行する、とさでん交通(高知県高知市)の経営が危機にひんしている。高知市は地域公共交通の検討会を設けて対応策を協議しているが、6月にも一定の方向を出す方針だ。

路面電車事業の赤字「約2.1億円」

とさでん交通のウェブサイト(画像:とさでん交通)
とさでん交通のウェブサイト(画像:とさでん交通)

 開業したのは1904(明治37)年。現存する路面電車で最も古く、軌道距離25.3kmは最も長い。市民には「とでん」の愛称で親しまれている。

 伊野線の高知市曙町の朝倉停留場~伊野間が40分間隔なのを除けば、後免町停留場から15分間隔、桟橋通五丁目停留場から7~8分間隔で発車している。高知市中心部の200円均一運賃区間は後免線と伊野線が相互乗り入れしていることもあり、数分間隔の運行。大都市圏並みの本数を維持している。

 そんなとさでん交通の路面電車がコロナ禍でピンチを迎えている。コロナ禍前は年間利用客が600万人前後で推移してきたが、2020年度は約430万人(28%減)まで減り、

「8億2400万円」

の当期純損失を出した。

2021年度は利用客がやや回復して約450万人となったものの、赤字を脱却できずに当期純損失が約4000万円に。路面電車事業は約2億1000万円の営業損失を記録している。補助金で赤字を縮減するのが精いっぱいだ。

 しかも、高知県は人口減少が加速し、沿線地方自治体の財政も悪化している。このため、路線の大半を占める高知市は2022年末に高知市地域公共交通あり方検討会を設置、高知工科大学の熊谷靖彦名誉教授、高知大学の石塚悟史副学長、高知県商店街振興組合連合会の廣末幸彦理事長ら5人の委員が路線バスも含めた対応策を検討している。

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