「オスプレイ」は本当に安全なのか? 賛否ありきの主張を排し“技術目線”で解説する
佐賀空港への陸上自衛隊オスプレイ配備が、本格的に始動する見込みだ。その安全性について、戦闘機や哨戒機、輸送機の開発に関わってきた専門家が解説する。
「飛行機」として見た場合

飛行場外への墜落事故については、ヘリコプター・モードでの安全性以上に、飛行機モードでの飛行について考慮しなければならない。
オスプレイは左右に2基のエンジンを備える双発機であるが、エンジン不具合に対する安全性に関しては、通常の双発固定翼機とは大きく違う特性を持っている。
双発の固定翼機は、片方の推力を失っても安全に飛行の継続と着陸ができるよう設計されているが、オスプレイはそうではない。大きなプロペラが左右に離れているため、片方だけでは推力の非対称性が大きすぎて、飛行の継続が不可能なのである。
そのため、オスプレイは片方のエンジンだけで両方のプロペラを駆動する機構を持っており、エンジンの故障に備えている。ところが、エンジンではなくプロペラに故障や損傷があった場合は、その機構が意味をなさない。
それどころか、片方のプロペラ機能を喪失した場合、推力が非対称とならないよう、両側ともに停止を強いられるのである。