サウジアラビアが世界最大「ハブ空港」建設予定も 立ちはだかるエミレーツ「中東御三家」の壁、日系各社に影響あるか

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サウジアラビアのサルマン皇太子が「リヤドエア」の設立を発表した。世界100都市への就航を2030年までに目指す計画だ。日本の航空会社への影響はあるのか。

メッカの巡礼需要を取り込めるか

サウジアラビアのメッカの位置(画像:(C)Google)
サウジアラビアのメッカの位置(画像:(C)Google)

 世界に16億人いると言われているイスラム教徒。同教の重要行事であるサウジアラビアのメッカへの大巡礼(ハッジ)や巡礼(ウムラ)のため、メッカには毎年多くのムスリムが世界中から訪れる。

 筆者がエミレーツ航空の客室乗務員だったとき、インドネシア路線やサウジアラビア路線は、メッカへと向かうイスラム教徒で常に満席だった。特に需要の高い大巡礼の期間中は、30便近い特別チャーター便の運航も行っていた。

 こうしたメッカへの巡礼者を一気に取り囲むことができれば、大きな強みとなる。サウジアラビア路線とその乗り継ぎ便は、年間を通して安定的な需要があるのは確実だ。

 この路線をごっそり持っていかれてしまうとなると、他の航空会社が受けるダメージはかなり大きい。既に中東3社は戦々恐々としているかもしれない。

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